神話のふるさと宮崎
神話を知る

海の神々に会いに行く

豊かな恵みをもたらす青き海の神に祈りを捧げて
「日向の国」と呼ばれるにふさわしい朝日が昇る日南海岸沿いを南へ。最終地点は、海に面した鵜戸神宮にゆかりのある山間の榎原神社です。大自然を味わいながらめぐるドライブの旅。ロケーションも最高です。
ストーリー
山幸彦とトヨタマヒメを祀る「青島神社」、トヨタメヒメが出産したといわれる「鵜戸神宮」、アマテラスオオミカミほかの神々を祀り、鵜戸神宮にゆかりのある「榎原神社」、神武天皇の妃であったアヒラツヒメを祀る「吾平津神社」、海の神であるワタツミノカミを祀る「御崎神社」をめぐります。海で生きる人々が航海の無事を祈って信仰した、海にまつわる神々のさまざまな物語を紐解きます。
宮崎市中心部からスタート地点まで
■車で
国道220号を日南方面へ約25分。
■電車で
宮崎駅よりJR日南線で約30分、
青島駅下車。徒歩10分。
青島神社 車で約25分 鵜戸(うど)神宮 車で約20分 吾平津(あひらつ)神社 車で約40分 御崎神社 車で約40分 榎原(よわら)神社
海と鬼の洗濯板に守られる霊域
青島神社
奇岩・鬼の洗濯板が取り囲む青島神社は、山幸彦、トヨタマヒメ、山幸にワタツミノミヤ行きを進言したシオヅツノオオカミを主祭人とし、縁結びの神社として人気です。江戸時代まで全島が禁足地であり、霊域として崇められていました。海が荒れても静かだという島内には手つかずの自然が残り、亜熱帯植物群の中に朱塗りの神殿が建つ、美しい神社です。
住所 宮崎市青島2-13-1  TEL 0985-65-1262  時間 日の出前から日没まで
フォト&ワンポイント
朱塗りの鳥居の間に海を切り取ることができる、全国でも珍しい神社です。星の数で観光地を格付けするミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポンで二つ星を獲得しました。
島全体に亜熱帯植物が生い茂ります。周囲1.5kmの島を歩くと、ビロウの林や鬼の洗濯板、奇岩群など印象深い風景に出合えます。
7月最後の週末に行われる「海を渡る祭礼」は、御祭神をワタツミノミヤへお連れする儀式です。青島地区の22・23歳の若者が主催する勇壮な祭りで無病息災を祈ります。
朱塗りの社と海の青の極彩色
鵜戸(うど)神宮
断崖絶壁に建ち、社と海のコントラストが鮮やか。本殿は洞窟の中にあり胎内にいるような神秘的な雰囲気をたたえています。山幸彦と結ばれたトヨタマヒメが出産をした宮とされ、今も安産祈願の参拝者が絶えない神社です。ヒメを乗せてきた亀が石となったと伝わる亀石に「運玉」を投げ入れることができれば、願いがかなうといわれています。
住所 日南市大字宮浦3232  TEL 0987-29-1001
時間 4月~9月 6:00~19:00/10月~3月 7:00~18:00
フォト&ワンポイント
洞窟の中に、守られるように建つ拝殿。自然の偉大さと信仰の篤さに時を忘れてしまうほど。奥の岩肌を打つ滴の音も、神秘的に聴こえます。
ヒメを連れてきた亀が石になったと伝えられる「亀石」。運玉は、男性は左手、女性は右手で投げるそうです。ぜひチャレンジを。
洞窟内にはヒメが皇子のために岩に乳を貼りつけたとされる「お乳岩」があります。伝う滴から作られた「お乳あめ」をなめると、母乳の出がよくなると信仰されています。
堀川橋のたもとにたたずむ神社
吾平津(あひらつ)神社
港町油津の堀川運河沿い、堀川橋のたもとにある神社で、地元では親しみを込めて「乙姫神社」と呼ばれています。神武天皇の妃アヒラツヒメが主祭神です。鵜戸山はかつて吾平山と呼ばれ、地名油津もヒメの名に由来すると伝わります。ヒメは東征には同行せず、この地で成功を祈ったそうです。堀川運河や赤レンガ館など、周辺の町歩きもおすすめです。
住所 日南市材木町9-10  TEL 0987-22-2863
フォト&ワンポイント
一の鳥居をくぐると、中央にオガタマの木が植えられています。大きく四方に枝を伸ばす健やかな姿が印象的です。
港町・油津を象徴するかのような、大きな二枚貝の貝殻が手水鉢として使われています。
堀川運河は、飫肥杉を運び出すためにつくられました。運河沿いに家が並び、それぞれの家から階段を伝って降りることができます。油津のレトロな雰囲気を散策してみて。
海から手を合わせ宮を仰ぎ見る
御崎(みさき)神社
野生馬の聖地である都井岬の突端へ。自生の北限地とされるソテツ群の間を海に向かって下っていくと、約1300年前に創建された、海の神ワタツミノカミを祀る「御崎神社」があります。本殿は断崖絶壁の中腹。今は入ることはできず、見上げて手を合わせ、あるいは海上から手を合わせ、航海の無事を祈ります。宮崎観光遺産にも選定されています。
住所 串間市大納御崎
フォト&ワンポイント
ソテツ群の緑に映える朱塗りの祠に向かって手を合わせます。空にはぐるりとトンビが輪を描き、のどかな時間が流れます。
都井岬は、江戸時代に軍馬が育成された牧があり、在来種の馬が今もそのままの姿で、野生のままに生きています。草を食む姿を静かに見守ってください。
都井岬灯台は、1929(昭和4)年に初点灯され、現在も活躍しています。有料で一般公開され(全国で15ヶ所)、上まで上ると、地球が丸いことを実感できます。
美しい形の鐘楼が印象的
榎原(よわら)神社
日南市南郷町の山間にある神社は、江戸時代初期に当時の飫肥藩の鎮守として鵜戸神宮の分霊を祀ったものです。海の青とはうってかわって、深い緑に朱塗りの社殿がよく映えます。山門をくぐってすぐの鐘楼(鐘つき堂)は、江戸時代中から後期の建築で、威風堂々たる姿が印象的。大晦日には今も鐘をつくそうです。
住所 日南市南郷町榎原甲  TEL 0987-68-1028
フォト&ワンポイント
山道を上がって到着すると、目の前に朱塗りの立派な楼門が。両脇を仁王像が守っています。柱に飫肥杉、礎石に榎原石が使われています。
木造2階建て、高さ11m以上の堂々たる姿ながら、美しい繊細さも併せ持つ鐘楼です。袴腰付鐘楼としては、県下唯一の遺構です。
本殿に隣接する摂社桜井神社には神女として崇められた内田万寿姫を祀っています。珍しい伊勢海老の彫刻を探してみてください。
おすすめ立ち寄りスポット
食
日南市ご当地グルメ
「日南一本釣りカツオ炙り重」各店舗
一本釣りカツオ水揚げ高日本一の日南市内の店舗で提供され、各店オリジナルの漬けダレが楽しめる。七輪で炙って、〆はだし茶漬けで。カツオを心ゆくまで味わえる。
食
串間市ご当地グルメ
「串間活〆ぶりプリ丼」各店舗
串間市で水揚げされ、活〆めしたブリを野菜たっぷりのヘルシーな丼に。ブリのアラ汁付き、丼の底に隠れた一品もお楽しみに。
遊
Matauマリンサービス
宮崎県日南海岸国定公園を観光船で海を巡るクルージングサービス。日本三大運河の堀川運河を発着として、鵜戸神宮、七ッ八重、幸島・都井岬等を周ります。希望の内容でオリジナルのクルージングプランを組むことも可能です。
住所 日南市油津2-10 旧油津漁連 堀川運河港大橋下沿い
TEL 090-6421-4410
遊
志布志湾大黒イルカランド
大海原をバックに展開されるイルカショーをはじめ、イルカと握手したり、一緒に泳いだり、イルカとのふれあいが魅力。入場無料の新鮮市場には新鮮な魚が格安で並ぶ。
住所 串間市高松1481-3
TEL 0987-27-3939
時間 3~9月9:00~18:30、10月~2月は10:00~17:30、新鮮市場は30分後に閉店
料金 高校生以上1,300円、小中学生850円、3歳以上650円(サンセット割引あり)
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